今回は、今後日本にもブームがくること間違いなしな「グリーンノイズ」について、特徴と効果を紹介していきます!
雑音は睡眠不足の原因になる?
私たちの脳は夜間でも眠ることなく活動しています。
耳も同じで、眠っていても「音」の刺激に反応してしまいます。
しかし、静かすぎる環境も睡眠を妨げることがあります。
深い眠りについた状態の「ノンレム睡眠」では、私たちの体は再生と回復に集中しているため、ほとんどの音を知覚することはありません。
一方で浅い眠りの「レム睡眠」では、聴覚がより敏感になります。
そのため完全に無音の環境であっても、耳鳴りや呼吸音など、普段はあまり気にしないような音を耳がキャッチしてしまうのですね。
ココがポイント
脳が快適だと感じる「ホワイトノイズ」や「グリーンノイズ」を聞くことで、脳が雑音をシャットアウトし、快適に眠ることができます。
グリーンノイズとは
「グリーンノイズ」とは、約500ヘルツ程度の周波数を持つノイズ(雑音)です。
約 20 から 20,000 ヘルツの周波数範囲のすべての周波数を含む「ホワイトノイズ」から、低周波数部分と高周波数部分を除去した中間周波数成分のみのノイズになります。
ホワイトノイズはすべての周波数成分の振幅が等しい雑音であるため、テレビの砂嵐のような「ザーザー」という音色のないノイズです。
グリーンノイズは高い音より低い音が協調されやすく、海のさざなみ、滝、川などの自然に関連する音の周波数と同等です。
そのため、他の周波数よりも自然を連想させる特徴があります。
さらに詳しく
「Hz(ヘルツ)」とは周波数の数値で、「一定の時間内に何回振動するか」を示します。
1Hzは「1秒当たり1回の振動回数」であり、振動する回数が多くなるほど高音になります。
また、光は周波数によって色が異なり、周波数が低い光ほど赤く、周波数が高い光ほど青く見えます。
グリーンノイズは周波数の光が緑色に見えることから「グリーンノイズ」と呼ばれます。
グリーンノイズの3つ効果
アメリカの心理学者兼医師であるローラ・パーディ博士によると、グリーンノイズは「自然環境の音」と定義されています。
グリーンノイズは他の色のノイズとは異なる特徴を持っており、よりリラックス効果が期待できるのだとか。
次からは、グリーンノイズの3つの効果について見ていきましょう。
睡眠の質を高める
グリーンノイズは、睡眠の質を向上させる効果が期待されています。
グリーンノイズは自然界の音に近いとされていますが、自然の音は自律神経系をお休みモードにし、リラックスさせる効果があることが判明しています。
集中力を高める
グリーンノイズは、集中力を高める効果が期待されています。
グリーンノイズでは高周波数の音が低減され、聞こえる音がやや低くなります。
人の耳は低い音ほど鈍感になるので、グリーンノイズが外部から聞こえる音をカバーし、集中力を保ってくれるのです。
ストレスを軽減する
グリーンノイズは睡眠導入に役立つだけではなく、ストレス軽減にも効果があります。
私たちはストレスを感じると、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌され、身体を興奮状態にさせます。
コルチゾールはある程度時間がたてば自動的に分泌量が制限されていきますが、多くのストレスを受け続けるとコルチゾールの分泌の調節がうまくできなくなります。
この状態が続くと、体に様々な不調が現れ、うつ病・不眠・生活習慣病などのリスクが高まってしまいます。
グリーンノイズとコルチゾールの直接的な関係はまだ証明されていません。
しかし、グリーンノイズの特徴である自然音は脳内をリラックスさせ、幸せホルモンであるオキシトシンに影響を与え、コルチゾール濃度を下げることも証明されました。
参考:筑波技術大学「自然音を聴くことによる自律神経機能に及ぼす効果に関する研究」
強くストレスを感じる時は、グリーンノイズで心を落ち着かせるのがおすすめです。
グリーンノイズの注意点は?
グリーンノイズには睡眠やリラックス効果が期待できますが、注意点もあります。
それは、タイマーを設定しておくことです。
グリーンノイズは睡眠時に聞こえる不快な音を消し、睡眠導入の効果がありますが、眠った後に聞き続けると睡眠の質が低下してしまう恐れもあります。
したがって、グリーンノイズを使用して眠気を感じた後には、オフになるように設定しておきましょう。
また、グリーンノイズに頼りすぎてしまうのもよくありません。
グリーンノイズに慣れてしまうと、その音なしでは眠れなくなってしまうことも。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
グリーンノイズは他のノイズに比べると研究が進んでいるものとはいえませんが、自然音に近い周波数から大きなリラックス効果が得られると期待されています。