照明は、ただ単にお部屋を明るくするというだけでなく、お部屋の印象や雰囲気を大きく左右する重要なインテリアです。
しかし、電球の色や種類、選び方については知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、魅力的でおしゃれな部屋をつくることができる照明に必要な電球の色や種類、選び方について解説します。
電球の色の種類
電球の色は、表の一覧のとおり、4色が一般的に使われています。
色の違いは色温度【単位=K(ケルビン)】という数値で表され、数値が低いと温かみのある光の色になり、数値が高いと青白い光の色になります。
代表的な色温度 | 色名 | 光の印象 |
---|---|---|
2600~3250K(JIS)例2700K | 電球色 | 赤みがかった温かみがある光色 |
3250~3800K(JIS)例3500K | 温白色 | 電球色と温白色の中間やや色でやや温かみがある光色 |
4600~5500K(JIS)例5000K | 昼白色 | さわやかな白い光色 |
5700~7100K(JIS)例6500K | 昼光色 | 日中の自然光のような青みがかった明るい印象の光色 |
出典:日本照明工業会
電球色(でんきゅうしょく)
電球色は、温かみのある黄色みがかった色合いが特徴です。
やわらかく落ち着いた光は、リラックスすることを目的としたお部屋に使うことがおすすめ。
ベッドルームやバスルーム、パソコンや読書をしないリビングやダイニングなど、くつろぎの空間に適しています。
温白色(おんはくしょく)
温白色は、昼間の自然な光のような明るく鮮やかな色合いが特徴です。
電球色よりも白っぽい光で温かみがありながら適度な明るさもあるので、オフィスやキッチンなどによく使われています。
ナチュラルでやわらかな印象で、明るく清潔感のある空間を演出できる温白色の電球は、電球色より見えやすく、目にやさしい光がメリットです。
温白色は、明るさが必要なクローゼットや洗面所、子ども部屋やリビングのような勉強や読書など集中する必要がある場所に最適です。
昼白色(ちゅうはくしょく)
昼白色は、白く青みがかった光で、人を活動的な気持ちにさせてくれるのが特徴です。
昼白色は太陽光に最も近い色温度をもち、すっきりとした雰囲気を演出してくれます。
昼白色は、日中の自然光に近いので、補助として使用することもできます。
お家に中を活動的な雰囲気にしたいなら、家族が集まるリビングや子ども部屋に、明るく鮮やかな光を放つので、手元照明や作業スペースの照明にもおすすめです。
昼光色(ちゅうこうしょく)
昼光色は、太陽光よりも青みがかった色合いで、集中力、判断力を高める効果があるのが特徴です。
そんな昼光色を使った照明は、オフィスなどの仕事や勉強、作業スペースに適しています。
さらに、青みがかった昼光色を適切な明るさで使って、相性の良いブルー系のインテリアと合わせれば、明るくクールなお部屋をつくることができます。
注意ポイント
ただし、お部屋の大きさに合わせた明るさを取らないと、暗い印象の雰囲気になってしまうので注意が必要です。
電球の色による効果
電球の色によって、人に与える印象や効果は変わります。
一般的に家庭で使われている電球の色は、「電球色」「昼白色」「昼光色」の3つです。
色温度の数値が低い黄色みを帯びた光を放つ電球色は、リラックス効果が高く、質の良い睡眠が期待でき目覚めの良いとされています。
また、温かみのある光が料理に当たると美味しそうに見え、食欲をそそる効果もあります。
逆に、色温度の数値が高い青みがかった昼白色や昼光色には、パソコンや本の文字をはっきりと見せ、集中力を高める効果があります。
しかし、昼光色は刺激が強く、目が疲れやすくなるのがデメリットです。
部屋ごとの電球の選び方
先ほどからお話ししてきたように、電球の明るさや色は、お部屋の使用目的に適していることが大切です。
次からは、シーン別におすすめの電球を使った照明の選び方をご紹介します。
リラックスしたいお部屋に
リラックスを目的とした電球色の照明がピッタリのシーンをご紹介します。
リビング
家族や友人とゆったりと落ち着いた穏やかな気持ちで過ごせるリビングには、電球色がピッタリです。
目も疲れにくく長く過ごす場所に適しています。
寝室
色温度が低い電球色なら、リラックス効果が高く、良質の睡眠と目覚めの良さで、健やかに過ごせます。
ダイニング
ダイニングテーブルの上のお料理に、黄色みを帯びた温かい色合いの電球色の光が当たると、盛り付けたお料理が一段と美味しく見える効果があるのでおすすめです。
トイレ
トイレに夜中に行くことがあった際、昼白色や昼光色だと光が明るすぎて目が覚めてしまいます。
電球色なら、ゆったりとした落ち着いた空間がつくれるので適しています。
集中して過ごすお部屋に
集中して過ごすために、はっきりとした明るさが必要な昼白色や昼光色の照明が最適なシーンをご紹介します。
キッチン
できあがったお料理には、美味しく見せることができる電球色がおすすめですが、調理の際には、手元と食材の色がはっきりと見えて安全に作業ができる昼白色がおすすめです。
洗面所
昼白色は、電球色と昼光色の間で、いちばん身近な色の光をつくります。
洋服選びのときやメイクをするときに、本来の色を見せてくれるので完璧なコーディネートが叶います。
デスク
昼光色は、青みがかった白い光で、電球の中で最も明るい光をつくります。青
色は、気持ちが落ち着き、集中力を高める効果があるので、勉強やリモートワークに最適です。
照明器具の種類
照明を選ぶ際大切なのは、電球の色選びはもちろんですが、お部屋や目的に合わせた照明器具を選ぶことも重要です。
照明をタイプ別にご紹介します。
シーリングライト
メイン照明を選ぶならまずは、シーリングライトがおすすめです。
天井に取り付けるタイプの照明で、お部屋全体を明るく照らし、機能性やデザインも豊富なので、生活スタイルや好みに合わせて選べます。
おすすめの使用場所:リビング、寝室、和室、子ども部屋、書斎、玄関、など
ペンダントライト
ペンダントライトは、ダイニングや吹き抜け空間など、お部屋のアクセントとして使われることが多い吊り下げ型の照明です。
ペンダントライトは照明の中でもインテリア性が高く、おしゃれなデザインが多いため、お部屋のアクセントになる照明器具。
また、ペンダントライトのおしゃれな使い方として、ソファ横のサイドテーブルの上を照らしたり、玄関や廊下、トイレなどのアクセントにしたりするのもおすすめです。
おすすめの使用場所:リビング、ダイニング、寝室、和室、廊下、トイレ、吹き抜け、階段など
ブラケットライト
ブラケットライトは、壁面に取り付ける照明器具です。
壁面に光を当て、明るく華やかな空間を演出します。また、ブラケットライトを使えば、お部屋を広く感じさせることができるので、リビングなど開放感をもたせたい空間に役立ちます。間接照明や読書灯としても使えば、ホテルのような空間が演出できます。
一方、ブラケットライトは、お部屋全体に光が届けられないので、お部屋全体を照らしたい場合には不向きです。
吹き抜けや階段、照明の取り付けや交換がしづらい場所には上下を照らすブラケットライトがおすすめです。
おすすめの使用場所:寝室、書斎、玄関、階段、廊下など
スポットライト
スポットライトは、1点に光を集めた照明です。
強い光でお部屋の1部を照らしアクセントをつけたい場合に最適です。
スポットライトは、お部屋のメイン照明としても大変人気があり、壁に掛けられた絵画やインテリア雑貨などを印象的に照らせば、スタイリッシュな空間が演出できます。
照明のタイプも床やデスクに置くスタンドタイプ、天井につけるタイプなどいろいろあり、光の角度も変えられますよ。
おすすめの使用場所:リビング、ダイニング、キッチン、子ども部屋、書斎、玄関など
ダウンライト
ダウンライトは、天井に埋め込むように設置され、天井から下に向かって明かりを照らす小さな照明です。
照明自体が目立たないので、すっきりとした印象のお部屋がつくれます。
光を照らす範囲が限られるので、ライトを複数一定の間隔で配置して使用したり、ほかの照明と組み合わせた補助ライトとして使用したりします。
また、ダウンライトには、ディスプレイやテーブルの上などをシャープに照らす集光タイプと、お部屋全体をやわらかく照らす拡散タイプがあるので、場所やお部屋の雰囲気に合わせながら、使い分けてください。
おすすめの使用場所:リビング、ダイニング、キッチン、寝室、子ども部屋、玄関、廊下など
フロアスタンドライト
フロアスタンドライトは、床に置いて使うタイプの間接照明です。
お部屋の雰囲気をつくることに適しています。床と同等の高さから比較的背が高いスタンドタイプのものまでさまざまあり、固定されていないのでどこにでも移動できるのが特徴です。
フロアスタンドライトの使い方としては、読書をする際に、ソファ横に置いて手元を照らしたり、部屋の角に置いて間接照明としたりする方法があります。形によっては光の当たり方も変わるので、デザインや見た目だけに捕らわれず、使用目的に応じたものを選びましょう。
おすすめの使用場所:リビング、子ども部屋、寝室、書斎、和室など
シャンデリア
シャンデリアは、装飾がある天井から吊して使う照明です。
お部屋の真ん中に設置すると、豪華で華やかな印象を与え、高級感のある空間を演出することができます。シャンデリアと言えば、ゴージャスなデザインのものが多いというイメージがありますが、シンプルなデザインのものもあるので、おしゃれでスタイリッシュな空間をつくることもできます。
しかし、シャンデリアはデザイン的な要素が強く、機能性の面ではシーリングライトのように空間全体を明るくすることができないので、ダウンライトなどの間接照明と一緒に使うと、お部屋をバランス良く照らすことができるでしょう。
おすすめの使用場所:リビング、ダイニング、寝室、玄関、吹き抜けなど
まとめ
照明は、お部屋を明るく灯すだけでなく、そこで暮らすみんなの心も明るくすることができる、そんな役割を担うステキなインテリアです。
今回の電球の色と種類の選び方を参考に、空間や用途にピッタリ合った明かりで、毎日の生活がより快適になるおしゃれな空間をつくってください。
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