海外旅行に行くと、トイレに各国の文化が色濃く表れていることに気づくことがあります。
各国によって食文化や言語が異なるように、トイレにもその国が歩んできた歴史や文化背景が反映されていると言えます。
スウェーデンもその一つで、日本人からすると少し変わったトイレ事情があります。
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フィンランドのトイレ事情。男女一緒に入るトイレも?清潔さ、料金、使用時の注意点を解説!
食事、天候、言語……海外旅行で気になるポイントは様々ですが、「トイレ事情」も重要なポイントです。日本のトイレは基本的に清潔で、温水洗浄便座であることが多いですが、海外では事情が違うことも多いです。フィンランドに旅行へ行く方は、トイレ事情も気になるでしょう。そこで今回は、フィンランドのトイレの特徴や利用方法について紹介します!
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スウェーデンのトイレは男女共有?
(出典:chalmers.se)
スウェーデンには入り口が男女兼用のトイレや、トイレそのものも男女兼用のところが多くあります。
日本では飲食店や個人商店などでは男女兼用もありますが、公共の施設や公衆トイレではほぼ見かけることがありません。
男女兼用のトイレにはメリットがあります。
スウェーデンでは学校や病院なども男女兼用であることが多く、職員や生徒など、トイレの利用者の男女比の変化に対応しやすいということがあります。
また、近年世界的に注目されているジェンダーフリーの観点からもメリットがあると言えます。
トランスジェンダーやノンバイナリーの人でも、周囲の視線を気にすることなくストレスフリーでトイレを利用することができます。
ココがポイント
スウェーデンのトイレに男女兼用が多い理由に、男女平等、ジェンダーフリーの考え方が浸透している国だからということがよく挙げられます。
しかし、スウェーデンのトイレが男女兼用なのは近年始まったことではなく、昔から当たり前のあり方なのです。
男女平等の観点にも多少関連するところはあるかもしれませんが、スウェーデン人にとっては特に男女で分ける必要がないという考えが一般的のようです。
スウェーデンはトイレもおしゃれ
「リサ・ラーソン」や「グスタフスベリ」など、世界的に有名なデザイナーが多く、デザイン大国として知られるスウェーデンでは公衆トイレもおしゃれです。
なんと、便器にも北欧ミッドセンチュリーを代表するスウェーデンの有名陶器ブランドである「グスタフスベリ」のロゴを見かけることがあります。
「グスタフスベリ」では、現在でも多くのトイレを製造しており、スウェーデン国内有数のシェア数を誇ります。
また、スウェーデンで50年以上スタイリッシュで質の高いトイレを手掛けているDanfo社のトイレも進化し続け、現在も注目されています。
近年は、ジェンダーフリーだけでなく、フェミニズムの観点からも、誰もが安全に利用しやすい明るい公衆トイレが増えてきています。
さらに、公衆トイレのドアのハンドル部分にLEDライトがあしらわれているところもあります。
このLEDライトは、トイレの占有率によって色が変わる仕組みになっています。
スウェーデンの公衆トイレはほぼ有料
スウェーデンでは、ショッピングモールや美術館、博物館、駅や図書館などの公共施設など、街のいたるところに公衆トイレがあります。
ガソリンスタンドやスーパーマーケット、主要鉄道の列車や長距離バスにもトイレが設置されているので、トイレの利用に寛容な国であり、旅行者にとっても便利な国と言えるでしょう。
しかし、日本と大きく違うのは、公衆トイレはほぼ全て有料であるということ。
ごく稀に無料で利用できるトイレもありますが、基本的にはトイレの利用にはお金がかかるものだと思って間違いありません。
日本人にとっては、公衆トイレにお金を払うことに抵抗があるかもしれません。
そのような場合には、レストランやカフェ、観光で訪れる美術館や博物館などでトイレを済ませておくと良いでしょう。
料金の相場は大体5スウェーデンクローナで、日本円にして約70円ほどです。
ストックホルム中心地など都会の一部のトイレには、相場の倍にあたる10スウェーデンクローナ、日本円にして約140円ほどかかるところもあります。
スウェーデンの公衆トイレには、管理者がいる場合があります。
首都ストックホルムの中心地や大きなデパート、ストックホルム中央駅などのトイレには管理者がいるので、ここで利用料金を支払います。
無人トイレの場合、トイレの入り口やトイレの扉あたりにコインを投入するボックスがあり、ここで支払います。
最近では、クレジットカードやスマホ決済などキャッシュレス決済のトイレも増えてきています。
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衛生面は大丈夫?
スウェーデンのトイレは全体的に清潔なところが多いです。
設備や清潔の度合いは都市や郊外で多少の差がありますが、清掃員によって手入れが行き届き、トイレットペーパーや手洗い用のソープなども常備されているところがほとんどです。
ペーパータオルやハンドドライヤーなどが設置されていることも珍しくありません。
ごく稀に、清掃や備品の補充が間に合っていないようなトイレもあります。
最新のトイレは自動洗浄!
スウェーデンには、珍しい「自動洗浄公衆トイレ」があります。
日本でも使用後にセンサーなどで自動で水が流れるトイレがありますが、それとは違います。
2013年にストックホルム市内のいくつかの公衆トイレに導入された新しいタイプで、毎回利用後にトイレ、床、洗面台全てが自動的に洗浄される画期的なトイレです。
自動洗浄は1~2分で完了するスピードの速さも驚きですが、常に清潔な状態が保たれている点も利用者にとっては嬉しいポイントです。
特に、近年の新型コロナウィルスの世界的なパンデミックによって、人々の衛生意識も高まっていることもあり、すばらしいシステムと言えるでしょう。
ココに注意
ただし、トイレの使用時間は1回あたり最長20分なので、長時間利用する際は注意が必要です。
スウェーデンのトイレで注意したいこと
(出典:thespoof.com)
公共のトイレも清潔で使いやすく、見つけやすいことからも、スウェーデンのトイレ事情は旅行者にとって安心できると言えます。
鍵がかかっていることが多い
スウェーデンのトイレは、自由に出入りできるところが少なく、鍵がかかっているところが多くあります。
トイレを利用する際には、店員や施設のスタッフに声をかけ、鍵を開けてもらうか鍵を貸してもらいましょう。
カフェやレストランでも有料のところがある
多くの飲食店では、トイレは無料で使うことができます。
しかし、トイレのみの利用の場合には有料としている店も多くあります。
有料の場合には、店に利用料金の張り紙がだされているので注意が必要です。
特に、ファーストフードチェーンは有料であることが多いです。
一方、ショッピングモールのトイレは近年無料になってきているところが増えてきています。
小銭は十分に用意しておく必要がある
(出典:theguardian.com)
多くの有料トイレでは、使えるのはコインのみでおつりが出ない場合も多くあります。
管理者がいるトイレであれば両替ができる場合もありますが、基本的にはできないものと思っていた方が良いでしょう。
まとめ
日本とスウェーデンでは、トイレという意外なところに大きな違いがありました。
日本でも都心などのトイレは進化し、ジェンダーフリーのトイレ導入について議論が進んでいます。
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