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スウェーデン流「ラーゴムな暮らし」を日常生活に取り入れる方法とは?

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北欧のライフスタイルを表す言葉として、デンマークの「ヒュッゲ(居心地の良い時間)」という言葉を聞いたことのある人は多いでしょう。

同じ北欧のスウェーデンにも、日々を快適に過ごすためのヒントとなる「ラーゴム(多すぎず少なすぎず、ちょうどいい)」という言葉があります。

今回は、スウェーデンにおけるライフスタイル、ラーゴムについて解説します。

スウェーデン流ラーゴムな暮らしについて知り、日本での暮らしにも取り入れるヒントを解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

ラーゴムの意味

「ラーゴム(Lagom)」とは、「多すぎず少なすぎず、ちょうどいい」という意味のスウェーデン語です。
バイキングの時代に使われていた「Laget om(ラーゲットオム:仲間と分け合う)」という言葉が語源とされています。

「ラーゴム」が示す「ちょうどいい」は、「一人一人に適した、ちょうどよさ」という意味。

自分にとっての「ちょうどいい」は、人によって異なります。
誰かから強制されたり、周りに合わせようと無理をしたりすることなく、自分にとっての「ちょうどいい」を見つけることが、スウェーデンのライフスタイルの基本なのです。

たとえば食事の量も、人それぞれ適量があります。バイキング・ビュッフェ形式に似た、自分の食べたい量を取って食べるスウェーデン料理「スモーガスボード」も、人それぞれの適量に合わせた「ラーゴム」な食事スタイルです。

スウェーデンには「Lagom är bäst(ラーゴム エ ベスト:ほどほどが一番いい)」という言葉があります。
多すぎず少なすぎず、無理をすることなく、自分にとっての「ちょうどいい」を知り、それに合わせて生きることがスウェーデンにおける「ラーゴム」です。

スウェーデンのラーゴムな暮らしとは

ラーゴムを実践するために、スウェーデンではどのような暮らし方をしているのでしょうか。

スウェーデンでの働き方から、ラーゴムな暮らしを垣間見ることができます。

スウェーデンでは、労働時間は原則8時間で、9時〜17時までの勤務が一般的です。
仕事が早く終わればその分早く帰ることもでき、平均的な労働時間は6〜8時間程度で、残業がない場合もあります。

また、有給休暇は1年で最低25日支給されます。
根を詰めて働きすぎることなく、労働と休息のちょうどいいバランスを取れるような仕組みとなっています。

夏の休暇では地方に行ってアウトドアを楽しんだり、コテージでのんびりしたりする人の姿が見られます。
一方で冬の休暇ではウィンタースポーツを楽しむなど、自然と触れ合いながら背伸びしすぎない、「ちょうどいい」休暇を過ごすスタイルであると言えるでしょう。

世界幸福度ランキングでは、スウェーデンは2021年と2022年連続で7位にランクインしています。
労働と休息のちょうどいいバランスを保ち、休暇はのんびりと過ごすライフスタイルが、高い幸福度を維持する秘訣なのかもしれません。

ラーゴムを日常生活に取り込むポイント

日本での生活で、ラーゴムを取り入れるには具体的にどのような方法があるのでしょうか。

日常生活にラーゴムの考え方を取り入れて、ちょうどよくほどほどに暮らすためのヒントを紹介します。

食事・掃除

ていねいな暮らしをするために、掃除は毎回すみずみまできっちりと、調理は毎食凝ったものをとなると、少し疲れてしまうかもしれませんね。

掃除はほどほどに、手早く済ませて自分の時間を作るのがおすすめです。
調理内容もシンプルで簡単なものを取り入れてみましょう。

日々の暮らし

日々の暮らしにラーゴムを取り入れる際に、気をつけたいのが食事です。
お腹いっぱい食べすぎると苦しくなりますし、少なすぎると物足りなくなってしまいます。腹八分目を目安に、自分にとってのちょうどいい量を食べるようにしましょう。

食事の内容は、自分の好きなメニューと栄養のバランスをほどよく取れるものがおすすめです。

次に、日用品や雑貨、服などの身の回りのものについてもラーゴムを意識してみましょう。好きなブランドやコレクションは、ついつい買いすぎて溜め込んでしまいますよね。

こうした時は一度自分の持ち物を整理してみましょう
長い間使っていないものや不要なものは、人にあげたりリサイクルに出したりして処分し、必要なものを必要な分だけ残すのがおすすめです。

適度に運動したり、自然に触れたりするのもラーゴムを実践するうえでの一環であると言えます。
負荷をかけすぎず、散歩や体操などの軽い運動をできる範囲で取り入れてみましょう。
窓を開けたり、部屋に観葉植物を飾ったりして自然を感じるのもおすすめです。

仕事

仕事に集中していると、ついつい時間が経つのも忘れてしまいますよね。
意識して休憩を取り入れながら、ほどほどにちょうどいいポイントを見つけてみましょう。

休憩中はパソコンやスマートフォンを見ずに、コーヒーや紅茶など好きな飲み物をゆっくりと楽しみながら、窓の外を眺めたり本を読んだりするのがおすすめです。

朝は少し早く起きて集中しやすい時間を確保し、夜はゆっくりと休むのが快適な暮らしへの近道です。

インテリア

お部屋のインテリアは、過度な装飾は避け、必要な家具だけ厳選するのがおすすめです。
デザインは飽きのこないシンプルなもので統一すると、自分にとってちょうどいい空間づくりができます。

長く使える作りの家具を選び、落ち着いた居心地のいい空間をデザインするように意識してみましょう。

窓から自然光を取り入れたり、観葉植物を置いたりすると自然を感じられて、気分がリフレッシュします。
自然のぬくもりを身近に感じるために、家具の素材にも木を取り入れてみるのもおすすめです。

質の良いものを取り入れる

家具や日用品、洋服などは、必要なものだけにすれば多くのものを揃えなくても済むようになります。
その代わり、一つ一つの質が高いものをセレクトしてみましょう。

環境問題に取り組んでいる企業の製品や、長く使える素材や作りになっている製品を選ぶのがおすすめです。

サステナブルを意識しながら、自分にとってちょうどいいものに囲まれた空間は、身も心も落ち着けるものになっているでしょう。

好きな色を取り入れる

インテリアや家具、洋服は、流行のコーディネートをしようとすると不要なものまで買い揃えたり、シーズンごとに買い替えたりしなければならず、大変ですよね。

自分の好きな色や落ち着ける色を取り入れるようにすれば、自分にとってちょうどいいコーディネートになります。
流行りに合わせて買い替えたりする必要もなくなるので、サステナブルな暮らしができるのも魅力です。

自分の好きな色に囲まれながら、のんびりと過ごしてみてください。

まとめ

スウェーデンの「ラーゴム」は、多すぎず少なすぎず、自分にとってちょうどいい生活を見出すことを表す言葉です。

日常生活にラーゴムの考え方を取り入れて、適度な休息や運動、自然と触れ合う時間や大切な人と過ごす時間を作ってみましょう。
日用品や服、雑貨なども必要な分だけ揃えるようにすれば、シンプルでゆとりある暮らしに近づけます。

食事や運動もほどほどに取り入れ、健康的に過ごせるよう意識してみましょう。
頑張りすぎたり無理をしすぎたりすることなく穏やかに暮らすために、ラーゴムを意識して取り入れるのがおすすめです。

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