北欧諸国は世界の中でも物価が高いと言われています。
中でも最も物価が高い国はノルウェーで、その理由の一つには消費税の高さが挙げられます。
今回は、ノルウェーの物価相場や1カ月ノルウェーで暮らす際にかかる費用を紹介していきます!
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ノルウェーの特徴は?知っておきたい基礎情報を紹介
ノルウェーは北欧の中ではそれなりに大きな国なのですが、日本では意外と知られていないのかもしれません。そこで、今回は改めてノルウェーがどんな国なのか、基本情報から触れてみたいと思います!
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ノルウェーの物価ランキング
長年ノルウェーは、世界の物価ランキングでも常に上位にある国です。
近年では他の国の物価が上昇し、ノルウェーのランクは下がり傾向にあるものの、ノルウェーは依然として上位にランクインしているのです。
世界におけるノルウェーの生活費費用ランキング
毎年NUMBEOによって発表される都市ごとの生活費ランキングの最新版「Cost of Living Index by City 2022 Mid-Year」では、世界で一番生活費用がかかるのはイギリス領バミューダのハミルトンという都市でした。その生活費費用指数は145.98です。
2018年の同調査でのノルウェーの最上位は9位のオスロであったのに対し、2022年上半期は15位にオスロがランクインしており、生活費費用は89.86でした。
次いで、19位にスタバンゲル、20位にベルゲン、22位にトロンハイムと、ノルウェーの都市がランクインしています。
対して日本は、生活費費用指数72.57で86位となっています。
ビッグマックで比べるノルウェーの物価ランキング
世界各国の物価を測る指針の一つに、マクドナルドのおなじみの商品「ビッグマック」の価格で比較する「ビッグマック指数」というものがあります。
この「ビッグマック指数」で見ると、1位はスイスの約925円で、ノルウェーは2位に約864円でランクインしています。
いずれにしても、安価で手軽なファーストフードにも関わらず、とても高価なのがわかります。
なぜノルウェーの物価は高いの?
ノルウェーは北海原油を産出しており、その富を国民に還元するために高税率・高福祉を保っていることが物価が高い理由となっています。
ココがポイント
石油はもちろん、電力やガス、金融業などの重要産業の企業にノルウェー政府が株主となっており、国民への富の還元に繋がっています。
このような理由から税率は上がり、特に消費税(付加価値税)は最大25%と、日本に比べるとかなり高いことがわかります。
ノルウェーにも対象の商品によって軽減税率が適用され、消費税は3種類に分けられています。
外食やアルコール飲料、トイレットペーパーなどの日用品は最大の25%、一般的なスーパーで買えるような食品、飲料は15%、タクシーを含む交通機関、映画館、遊園地、宿泊費は12%の軽減税率が適用されます。
これらの税金が国民に社会福祉という形で還元され、教育や医療、書籍には消費税がかかりません。
ノルウェーではどんな通貨が使われている?
ヨーロッパの多くの国ではユーロが主流ですが、ノルウェーはEUに加盟していないため、かつてスカンジナビア通貨同盟で導入されたクローネがそのまま使われています。
2022年8月15日時点でのレートは1クローネ16.22円となっています。
紙幣の種類は、50クローネ、100クローネ、200クローネ、500クローネ、1000クローネの5種類あり、硬貨は1クローネ、5クローネ、10クローネ、20クローネの4種類です。
2017年から2019年にかけて、紙幣の切り替えがありましたが、実はノルウェーは世界で最もキャッシュレスな国として知られています。
独自の通貨はあるものの、現金決済の割合が全体の約4%とほどで、クレジットカードでの決済が主流です。
ノルウェーで暮らすと1カ月いくらくらいかかる?
日本に比べると物価の高いノルウェーで1ヶ月暮らすと、その生活費はいくらくらいかかるのでしょうか?
家賃
ノルウェーの首都オスロの場合、2ベッドルームの平均的な賃料は日本円にして約20万円ほどになります。
高級なエリアだと、85平米ほどの賃貸物件で約24万円、その他のエリアの相場は約19万円ほどです。
45平米の物件では、高級なエリアだと約16万円、他のエリアだと約13万円ほどになります。
シェアハウスでは賃料がかなり安めで、10平米一部屋で5万円から6万円程度で借りることができ、物件にもよりますが東京と大きく差はないようです。
ココがポイント
家具や家電がついていることが多く、光熱費やインターネット料金も含まれている物件が多いので、物価の高いノルウェーではかなりお得です。
光熱費・通信費
電気や水道などの光熱費は2ベッドルームの住居でだいたい1万5,000円から2万円くらいですが、ノルウェーの賃貸物件には、賃料に電気・水道・インターネットが含まれているところが多くあります。
インターネット料金は約5,000円から6,000くらいが相場で、日本よりも少し高めです。
一方、携帯電話の通信費はかなり安く、約900円から2,000円ほどになります。データが足りなくなった時の追加料金も1GBあたり900円ほどと、日本よりも安い印象です。
食費
一番気になる食費ですが、外食はやはりかなり高いと言えます。
ノルウェーの物価の高さを一番実感できるのが外食にかかる金額ではないでしょうか。
そのため、多くの人が自炊中心の生活をし、ランチもお弁当を持って行く人が多いようです。
ほとんど外食をしない生活で2人暮らしの場合、月の食費はだいたい3万円から5万円ほどが平均的な金額です。
例えば、卵1パック12個入りが約400円、牛乳1リットルが約200円、パン1斤が約400円、牛ひき肉600グラムが約800円と、日本よりは高いですが、外食に比べるとぐっと費用を抑えることができます。また、スーパーで買えるような一般的な食品には消費税が15%かかります。
外食もカフェやレストランなど、店によって大きく変わりますが、基本的には自炊に比べるとかなり高くなります。
例えば、カフェでコーヒーとサンドイッチで約2,000円、ビジネス街での一般的なランチセットが約2,500円、ハンバーガーランチで約2,300円、パン屋さんのサンドイッチで約800円ほどになります。このように、ちょっとしたカフェやファーストフード、レストランのランチメニューでも高めです。
ディナーになるとさらに高くなり、ビールやワインは1杯1,000円以上するところも少なくありません。チェーン店でもビール2杯と軽食で5,000円くらいはかかります。レストランでは、1回の食事で5,000円から1万円くらいはかかるでしょう。
さらに詳しく
意外にお得なのが、寿司の食べ放題です。ノルウェーには寿司食べ放題のお店が多く、ディナーで一人あたり約3,000円ほどなので、アラカルトで注文するレストランに比べてコスパがかなり良いでしょう。
交通費
首都のオスロ市内には、地下鉄や電車、路面電車、バスなどの公共の交通機関がたくさん運行しています。
オスロ市内での交通機関の利用の場合、日本の定期券のような1ヶ月チケットが約8,500円ほどになります。
チケットには種類がいくつかあり、1時間チケットは約400円、1日チケットは約1,200円、1週間チケットは約3,400円です。
ノルウェーの冬は雪が降るので期間は限られますが、自転車レンタルサービスを利用することもできます。
自転車レンタルの場合、デイパス(24時間)が約550円、4月から1月までのシーズンパスが約4,400円と、公共交通機関に比べてかなり割安です。
まとめ
ノルウェーでの生活は、日本に比べてかなりお金がかかります。
しかし、ノルウェーで働いている場合には相応の収入を得ることもできる上、社会福祉などで高い税金の恩恵を受けることも可能です。
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