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【北欧・フィンランド原産犬種】フィニッシュ・ラップフンドの特徴と育て方

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Asuta
「北欧の動物」と聞いて、何を思い浮かべますか?

トナカイやヘラジカ、オオカミなど野生動物を例にあげる人は多いでしょう。
一方で、犬や猫など、人間とともに生きる動物のイメージはあまり強くないかもしれません。

実はフィンランドのラップランドに古くから生息し、人々の生活に寄り添い、現在でも高い人気を誇る犬種が存在します。その名も、「フィニッシュ・ラップフンド」。

今回は、フィンランドのラップランドにルーツを持つ犬種、フィニッシュ・ラップフンドをご紹介します。

かわいらしい見た目とは裏腹に、忠実な番犬としての気質を色濃く残しているフィニッシュ・ラップフンド

フィニッシュ・ラップフンドの全容を解説するとともに、飼い方の注意点についても解説します!

 

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フィニッシュ・ラップフンドとは

フィニッシュ・ラップフンド(Finnish Lapphund)は、フィンランドが原産の中型犬です。
別名ラピンコイラ(Lapinkoira)、スオメンラピンコイラ(Suomenlapinkoira)とも呼ばれています。

フィンランド北部のラップランドやロシア北部、スカンジナビア半島に古くから生息しており、番犬やトナカイ牧畜のための牧畜犬としての役割をつとめてきました。

もともと野生であったトナカイは頑固で気難しく、頑強なひづめで怪我をすることもあるので扱いの難しい動物ですが、そんなトナカイを牧畜するのに機敏で勇敢なフィニッシュ・ラップフンドが活躍していたのです

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ラップランドの先住民サーミや遊牧民の暮らしを支えてきたフィニッシュ・ラップフンドは、北欧の人々にとってなくてはならない相棒のような存在です。

原産国であるフィンランドでは人気が高く、国内の登録数6位という地位を獲得しています。

フィニッシュ・ラップフンド以外のフィンランド原産犬種は、フィニッシュスピッツ、カレリアンベアードッグ、ラポニアン・ハーダーなどがあり、いずれも番犬や牧畜犬、狩猟犬です。

さらに詳しく

厳しい自然の中で生き抜かなければならない、北欧ならではの犬種といえます。

フィニッシュ・ラップフンドの特徴

フィニッシュ・ラップフンドの身体的な特徴は、以下の通りです。

フィニッシュ・ラップフンド

体高:オス45cm〜50cm程度、メス40cm〜47cm程度
体重:オス15〜19kg程度、メス12〜17kg程度

日本が原産の柴犬は体高40cm、体重10kg程度なので、フィニッシュ・ラップフンドは柴犬よりもひと回り大きくて重いと考えればイメージしやすいでしょう。

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骨や筋肉が強く、頑丈という特徴も持っています。

毛は滑らかでふさふさした上毛と密集して生えている下毛のダブルコートで、寒さに強いという性質を持っています。

毛の模様はさまざまですが、全体的に黒く、顔や目のまわり、足の部分は茶色やクリーム色をしていることが多いです。
ちょうど日本の黒柴にも似た、黒と白のカラーリングが特徴的です。

目のまわりの茶色い部分は「スペクタクル(メガネ:Spectacle)」と呼ばれています。

黒以外だと、赤や茶色をしたフィニッシュ・ラップフンドもいます。寒さに強い反面、暑さには弱いという性質を持っています。

フィンランドではフィニッシュ・ラップランドとラポニアン・シェパードドッグの2種について、屋外での飼育を法律で認めています。



フィニッシュ・ラップフンドの歴史

前述の通り、フィニッシュ・ラップフンドは北欧に古くから生息していた犬種ですが、スタンダード(犬種標準)が登録されたのは意外にも最近のことでした。

発端は、第二次世界大戦後に流行したジステンパーというウイルス感染症でした。
感染力が強く死亡率も高いこの感染症で個体数が減り、スウェーデンやノルウェーをはじめとする北ヨーロッパ諸国では、犬種標準化の動きが盛んになりました

1944年にFCI(国際畜犬連盟)で公認され、1945年にはFKC(Finnish Kennel Club)で犬種スタンダードが公認されましたが、この時点では長毛種と短毛種の区別がなく、「ラポニアン・シェパードドッグ」と同一種だとされていました。

1966年に犬種スタンダードが見直され、短毛種はラポニアン・シェパードドッグ、長毛種はフィニッシュ・ラップフンドと区分されるようになったのです。

また、当時はラピンコイラ(Lapinkoira)の名称でしたが、1999年に英語名であるフィニッシュ・ラップフンドの名称が国際畜犬連盟で認められました。

さらにアメリカのAKC(American Kennel Club)で公認されたのは2009年と、長い歴史を持ちながら認定されたのはつい最近のことになります。

フィニッシュ・ラップフンドの性格

フィニッシュ・ラップフンドの性格としてまず最初にあげられるのは、非常に賢いという点です。
物覚えが良く学習意欲も高いので、しつけやトレーニングもしやすいです。

人に対してはフレンドリーですが、一方で音に敏感で警戒心が強く、見知らぬものに吠えるという性格のため、番犬や牧畜犬に向いています

飼い主に対しては従順で愛情深く、家族に対して強い忠誠心を持つという一面もあります。

フィニッシュ・ラップフンドの飼い方と注意点

フィニッシュ・ラップフンドを飼う際に、気をつけなければならない点が4つあります。

運動量

1つ目が運動量です。

牧畜犬としての歴史が長かったこともあり、活発で運動量が非常に多いです。

のんびりと歩くだけの散歩では不十分で、長いリードで運動させたり、広い場所やドッグランで遊ばせたりして運動量を確保する必要があります。

疾患

2つ目は疾患についてです。

フィニッシュ・ラップフンドは毛が長いので、週2回程度のブラッシングで毛のお手入れをしましょう。

ケアを怠ると皮膚疾患になってしまうリスクもあるので、注意が必要です。

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他には肘関節形成不全や股関節形成不全といった疾患にもかかりやすいので、レントゲンでのチェックが必要です。

気温

3つ目は気温です。

前述の通り毛の長い犬種なので寒さには強いですが、暑さに弱いという性質があります。

屋外で飼う場合は、気温の高い日や夏には冷房の効いた室内にいれてあげるなどして、暑さを避けることが重要です。

トレーニング

4つ目はトレーニングについてです。

フィニッシュ・ラップフンドは、見知らぬものを警戒するという性質を持ちます。
まだ子犬である生後4ヶ月くらいまでに、いろいろな人間や他の犬、新しい場所に慣れさせて社会性を身につけさせるトレーニングをすることが推奨されています。

運動だけでなく、脳を刺激するような知的なゲームを取り入れるのが理想的です。
飽きっぽい側面を持つので、短いスパンでさまざまなゲームを楽しむといった工夫があると良いでしょう。

賢く従順な反面独立心が強いという一面を持つので、ゲームなどを通じて楽しくトレーニングしながら、飼い主との絆を深めることが重要です。

子犬のうちはいたずらをすることもあるので、忍耐強くしつけていくことが肝心です。

まとめ

フィンランド原産の犬種、フィニッシュ・ラップフンドについて紹介しました。

長い間番犬や牧畜犬として人間とともに暮らしてきたフィニッシュ・ラップフンドは、活発で利口、警戒心が強く飼い主に忠誠心を持つという性質を持っています。

フィニッシュ・ラップフンドを飼う場合はトレーニングにさまざまな工夫が必要ですが、飼い主との絆が深まれば、きっと良い相棒になってくれるでしょう。

Asuta
日本ではまだあまり知られていないフィニッシュ・ラップフンドですが、これを機に北欧原産の犬種について関心を持ってみてはいかがでしょうか。



 

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