食事のマナーは国によって異なります。
日本では当たり前の行動がマナー違反になることもあるので、その国を訪れる前にマナーを知っておきたいですよね。
そこで今回は、フィンランドのレストランでの食事マナーに注目してみました。
日本と似ている部分もあれば、全く違う部分もあります。
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レストランに入る前に覚えておきたいこと
レストランでのマナーについて、基本的には日本と大きく変わることはありません。
しかし、いくつか覚えておきたいポイントがあるので、一つずつ見ていきましょう。
お店のスタイルを把握し、挨拶は忘れずに
日本でも飲食店に入って挨拶をする方は多いでしょう。
フィンランドのレストランでも、挨拶はもちろん、受けたサービスに対して感謝の気持ちを伝えましょう。
また、レストランに入る際には、どんなお店なのかを把握する必要があります。
日本でも、ファーストフード店のように先に注文してから席に着くスタイルと、席に着いてから注文するスタイルなど、お店によって違いがあります。
フィンランドも同様で、お店によってシステムが異なります。
チップ文化はない
フィンランドでは、日本と同じくチップを払う習慣がありません。
サービスや料理に満足したら、感謝の気持ちを伝えましょう。
もちろん、チップを置いても構いません。
あくまで心付けとして置くことで、サービスや料理に対しての感謝の気持ちが伝わるでしょう。
ただし、あまり多めに置いてしまうと、チップの習慣がない国なだけに店のスタッフが多めにもらいすぎたと追いかけてくるかもしれません。
チップを置く際は、それがチップであることを伝える方が良いかもしれません。
フィンランドでは、基本的に料金にサービス料やテーブル料が含まれているので、無理してチップを置く必要がないことを知っておきましょう。
過度なサービスは期待しない
料金にサービス料が含まれ、チップの習慣もないフィンランドでは、過剰なサービスはあまり見かけません。
日本のような手厚いサービスは期待しない方が無難ですが、サービスが悪いかというと、そうでもありません。
もちろん、サービスの度合いはレストランのランクにもよります。
しかし、着席時にお冷が出ない、入店時に席まで案内されないなどはよくあります。
これは、サービス精神が低いというわけではなく、必要最低限のサービスには入らないと考えた方が良いかもしれません。
いずれにしても、日本とは求める、求められるサービスの概念が違うということを覚えておきましょう。
水は有料であることが多い
フィンランドでは、日本のように当たり前に水が出てくることはありません。
ほとんどの場合有料で、料金はだいたい1ユーロほどです。
日本人にとってはお冷が有料なことに抵抗があるかもしれませんが、常識やさまざまな事情は国によって異なります。
店員を大声で呼ばない
フィンランドでは、店員を大声で呼ぶことはほぼありません。
日本では「すみません」と店員に声をかけて呼ぶことがよくありますが、フィンランドではしない方が良いでしょう。
店員を呼びたいときには、近くを通った際に軽く声をかけるか、手を上げる、アイコンタクトを送るくらいがスマートです。
もちろん、店員が全く来ない場合には、自分から赴いて声をかけても問題ありません。
レストランで使う言葉
フィンランドのレストランに行ったときに使えるフレーズをいくつかご紹介します。
フィンランド、特に首都のヘルシンキは英語を話せる人が多く、フィンランド語が話せなくても問題なくコミュニケーションを取れることが多いでしょう。
しかし、せっかくフィンランドに行ったのなら、少しでもフィンランド語でコミュニケーションを取れたら良いですよね。
まずは挨拶
レストランに入り店員さんが迎えてくれたら、まずは挨拶をしましょう。
「Hei!(ヘイ)」はこんにちはのような感じで使える言葉です。
また、よく使うのが「Moi!(モイ)」です。
英語で言うところの「Hi」のようなニュアンスで、さまざまな場所での軽い挨拶に使えます。
感謝の気持ちを伝えるのも忘れないようにしましょう。
ありがとうは「Kiitos(キートス)」と言います。
店を出るときには、ありがとうと同時に、さようならを意味する「Hei Hei(ヘイヘイ)」と言うと良いでしょう。
店員さんに声をかけるとき
日本でも、店員さんに声をかけるときには「すみません」と言うことが多いと思います。
これにあたるのが、「Anteeksi(アンテークシ)」です。
フィンランド語が話せなくても、「すみません」と声をかけることで相手も気持ちよく応対してくれるので、覚えておきましょう。
水が欲しいとき
フィンランドのレストランでは、着席と同時に水が出てくることはほとんどありません。
水が欲しいときには、「Vettä(ヴェッタ)」と伝えると良いでしょう。
食事中のマナー
フィンランドでの食事中のマナーもチェックしておきましょう。
基本的なことは日本と大きく変わりませんが、当然違う部分もあります。
フィンランドでの食事を楽しむためにも、ぜひ参考にしてみてください。
フォークとナイフの使い方に注意
フィンランドでは、一般的にフォークとナイフを使って食事をします。
最近は、日本食レストランや中華料理店なども多くあり、お箸を見かけることもありますが、基本的にはフォークとナイフを使います。
日本人は最初に料理を切り、ナイフを置いてフォークだけで食べることがありますが、フィンランドではNGです。
きちんと右手にナイフを持ち、左手にフォークを持って食べるのが礼儀正しい食べ方です。
食べ物をすすったり音を立てるのはNG
フィンランドに限らず、欧米の多くの国に共通することですが、スープを音を立ててすするのはNGです。
もちろん、スパゲッティなどの麺類をすするのも良くありません。
口の中に食べ物が入った状態で話さない
日本でも口の中に食べ物が入ったまま話すのは失礼にあたりますが、フィンランドの方が厳しい印象です。
例えば日本では、テレビの食レポでも食べ物を口に運んだ瞬間においしさを伝える光景をよく目にしますが、フィンランドではNGです。
口を閉じたままおいしさを表現するような言葉を発するのも良くありません。
どれだけおいしさを表現したくても、口の中に食べ物が入ったまま話さないようにしましょう。
お皿は持ち上げない
日本ではご飯茶碗を手に持って食べるのが常識ですが、フィンランドではお皿や器を手に持ってはいけません。
フォークとナイフを使って食事をするような店では大きなお皿で料理が提供されることが多いので、あまり持ち上げることもないかもしれません。
しかし、小さめのスープボウルなどもテーブルから持ち上げるのはマナー違反にあたります。
ボウルを持って直接スープを飲んだりしないようにしましょう。
肘をつかない
テーブルに肘をつくのは、日本でも行儀が悪いとされています。
フィンランドでも同様に、テーブルに肘をついて食べるのはマナー違反です。
うっかり肘をついたりしないように注意しましょう。
お皿に食べ残すのは失礼
フィンランドでは、自分のお皿にあるものを食べ残すことはとても失礼なことにあたります。
日本でも食べ残しは料理を作った人にも失礼にあたり、食品ロスの観点からも良くないとされるように、フィンランドでも食べ残しに厳しい人が多いです。
どうしても食べきれないときには、店員さんに声をかけて持ち帰ると良いでしょう。
ただし、バイキングなどは持ち帰れないことが多いので、欲張って料理を取りすぎないように注意しましょう。
フィンランド人とレストランに行く場合に知っておくこと
レストランや食事に関するマナーは、日本とそれほど大きく変わらないことがわかりました。
しかし、もしフィンランド人とレストランに行く機会があったら、覚えておきたいことがあります。
ぜひ参考にしてみてください。
誰がお会計をするか把握しておく
レストランでの食事会では、主催者が払うとは限りません。
誰がお会計するのかある程度把握しておくとスマートです。
日本では男性や年上の人が払ってくれることも多くありますが、フィンランドでは基本的に自分の分は自分で払うのが一般的です。
おごりの文化がないわけではありませんが、割り勘のことが多いので覚えておきましょう。
参加者との協調性が大切
フィンランドでの食事会では、参加者が全員揃ってから席につくのが無難です。
日本のように上座や下座はありませんが、年上の女性に良い席をすすめる傾向があります。
また、食事も他の人の料理が揃うまで手をつけずに待ちましょう。
ほとんどの場合に、「冷めないうちに食べて」とすすめてくれるので、あまり心配しなくても大丈夫です。
また、水やワインなど、他の人とシェアする飲み物は、同席する人にすすめてから自分のグラスに注ぐようにしましょう。
まとめ
フィンランドでの食事のマナーは、日本と同じように周囲の人への気遣いが感じられます。
思いやりを持っていれば、特に問題はないでしょう。
フィンランドを訪れたときや、フィンランド人と食事をする機会があった際に、ぜひ参考にしてみてください。
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