日本でもブームとなり、文化が定着しつつあるサウナ。
健康のためや癒し目的など、サウナを利用する理由はさまざまです。
しかし、実は多くの人が間違ったサウナの入り方をしていると言われています。
マナーについてはもちろん、本来のサウナの効果を最大限に生かすにはどのように利用したらいいのでしょうか?
間違った入り方をするとどうなる?
サウナは正しく利用すれば、健康効果や癒し効果が期待できます。
しかし、間違った入り方をしてしまうことで逆効果になってしまうこともあるのです。
間違った入り方をするとどうなるのでしょうか?一つずつ見ていきましょう。
自律神経が乱れてしまう
サウナに慣れている上級者であれば問題ありませんが、慣れていない人は注意が必要です。
基本的には、サウナ→水風呂→外気浴という流れが、一般的にサウナを楽しむ方法として知られています。
この一連の流れによって、交感神経系と副交感神経系が相互に働き、自律神経が整います。
しかし無理に何度も繰り返してしまうと、逆に自律神経が乱れてしまう可能性があります。
自律神経が追いつかなくなってしまうと、失神してしまう危険もあるので注意しましょう。
体に負担がかかりすぎてしまう
無理して我慢しすぎてしまうことで、自律神経が乱れることはもちろん、体に負担がかかりすぎてしまうことがあります。
サウナ室は段上になっている造りが多く、上の段に行くほど熱くなります。
まずは、下の段から慣らしていき、ヒーターの前も避けましょう。
血圧が上がりすぎて危険
体が冷えた状態でいきなりサウナに入ってしまうと、血圧が急上昇する可能性があります。
また、サウナ直後にいきなり水風呂に入ることでも、血圧上昇の危険性が高まるので注意が必要です。
まずは、サウナに入る前にぬるめのお風呂で体を温めてからサウナに入ると安全です。
サウナ後も、いきなり水風呂に入るのではなく、やはりぬるま湯に一度浸かるか外気浴を挟んでから入るようにすると良いでしょう。
脱水症状を起こしてしまう
サウナを利用する多くの人が認識していることではありますが、サウナでは大量に汗をかくことで脱水症状になる可能性があります。
実はフィンランドと日本のサウナでは大きな違いがあり、フィンランドのサウナが湿式サウナと呼ばれるのに対し、日本式は乾式サウナと呼ばれるものになります。
湿式サウナは温度が40~50度と低めで、湿度は100%に近いのが特徴。
一方、日本の乾式サウナは温度が70~100度と高く、湿度が20%程度と低いため、より脱水症状を起こしやすいリスクがあるのです。
日本のサウナでは1回のサウナ利用で約500mLの汗をかくと言われています。
汗をかくと水分と同時にミネラルも失われるので、サウナの前と後、途中の休憩時にこまめに水分補給をするようにしましょう。
サウナの間違った入り方
サウナを間違った方法で利用してしまうと、とても危険であることがわかりました。
ここでは、どのような入り方が間違っているのか、マナーも含めて詳しく見ていきましょう。
体を洗わずにサウナに入る
体を洗わずにサウナに入ると、サウナ室を汚してしまいます。
汗をたくさんかくから問題ないと思いがちですが、マナー違反と言えます。
また、体をきれいに洗って汚れや油分を落とした方が汗もかきやすくなります。
体が濡れたままサウナに入る
日本のサウナは公衆浴場などに併設されていることが多いことから、体が濡れた状態でサウナに入ることが多いでしょう。
しかし、実はこれもNG。熱いサウナ室の中では発汗によって体が温度調整をします。
そのため、体が乾いた状態の方が発汗しやすく、効果も高まります。
長時間サウナ室で我慢し続ける
熱いサウナ室に長時間我慢して居続けるのはとても危険です。
サウナ室にいる時間は何分くらいが良いのかと言うと、1回15分ほどが目安になります。
無理をして長時間いるからと言って効果が上がるわけではありません。
食後や疲れた状態でサウナに入る
温度の高いサウナ室では、体が熱に反応して汗をかくため、ただでさえ体力を消耗しやすい環境です。
疲労を感じている場合は休憩してからサウナに入りましょう。
また、食後すぐにサウナを利用するのも疲労の原因となります。
満腹時はサウナを避け、食後1時間以上経ってから利用するのがおすすめです。
いきなりサウナ上段に座る
サウナ室の中でも高温になっている上段にいきなり座るのも危険な行為。
頭寒足熱が体にとっては負担が少なく心地良い状態なのですが、高温の上段では頭が熱く、足元が冷える状態になってしまいます。
本来であれば、体に均等に熱を与えるために横たわるのがベストですが、日本のサウナではなかなか難しいかもしれません。
体に負担をかけすぎないためにも、最初は高温になりすぎない下段から体を慣らしていきましょう。
サウナ後に熱いお風呂に入る
高温のサウナで熱を得た体のまま熱いお風呂に入るのはとても危険です。
体に熱を与え続けてしまうと、体はオーバーヒートしてしまい、体力を消耗するだけでなく、心臓にも負担がかかってしまいます。
体力の消耗を抑え、体内に熱をとどめておくためにも、サウナ後は体を冷やしておくのが良いとされています。
サウナ後に温度の高いお風呂場で長時間過ごす
高温であるサウナ室の中では、空気の酸素濃度が低くなっています。
そのため、サウナの中では人間は酸欠状態になっているのにも関わらず、体は血行が良くなることで多くの酸素を必要とする状態になります。
このような状態のまま、温度の高いお風呂場で長時間過ごすのは危険です。
サウナを出たら、血中の酸素を元に戻すためにも、外気浴がおすすめ。
正しい入り方は?
サウナには癒し効果やリフレッシュ効果が期待できますが、間違った入り方をしてしまうと危険が伴い、効果も期待できなくなります。
次からは、理想的なサウナの入り方をご紹介します。
まずは体を洗い、お風呂で体を温める
いきなり高温のサウナ室に入るのは危険です。
特に冬場など体が冷えているうちに極端に温度差のあるサウナに入るのは避けましょう。
まずは体を洗い、湯舟に浸かって体を温めてからサウナに入ることで、体への負担を軽減できます。
「サウナ→水風呂→外気浴」の基本のセットは3回まで
サウナでととのうには、「サウナ→水風呂→外気浴」が基本のセットです。
1セットでも温浴効果は得られますが、3~4セットでより「ととのう」状態になりやすくなります。
ただし、特に初心者の方は最大3セットにとどめておくのがおすすめ。
3セットにとどめておくことで、体力の消耗を抑え、体にかかる負担も最小限に抑えられます。
サウナでの我慢大会&長時間滞在をしない
先述の通り、高温のサウナに長時間入りすぎると体に負担をかけてしまいます。
サウナでの長時間の滞在や我慢大会はやめましょう。
特に初心者は、まず下段に座って体を慣らし、無理せず5~10分ほどで一度サウナを出るのが安全です。
最大でも15分ほどにとどめておきましょう。
冷え性の人ほど水風呂に入ると温浴効果が高まる
サウナで体が温まっているとは言え、水風呂はどうしても苦手という人もいるでしょう。
しかし、サウナでととのうには水風呂は欠かせません。
ととのうためだけではなく、水風呂に入ることで温浴効果が高まります。
冷え性の人は特に水風呂に入ることに抵抗があるかもしれませんが、冷え性の人こそ水風呂に入る方が効果を期待できます。
冷え性の原因は自律神経の乱れにあることが多いです。
そのため、サウナで体を芯から温めた後の水風呂の刺激によって自律神経が活性化され冷え性が改善する可能性があります。
まとめ
日本から遠く離れたフィンランドで生まれたサウナですが、今では日本でも多くの人が日常的に楽しんでいます。
間違った入り方をすることで効果が半減してしまうばかりか、健康を害してしまう危険もあります。
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