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北欧の妖精、トムテ|言い伝えや性格、トムテが登場する物語を紹介

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とんがり帽子とあごひげが特徴的な、北欧の妖精「トムテ」

現在ではクリスマスの代名詞として、サンタクロースを手伝う妖精とされていますが、かつては農家の納屋に住みつき、家や家畜を守ってくれる妖精と言い伝えられてきました。

Asuta
謎の多い妖精ですが、今回はトムテにまつわる言い伝えについて解説します。

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トムテって何?

トムテとは、スウェーデンやデンマーク、ノルウェーなどの北欧で語り継がれている伝説上の妖精です。

トムテの呼び名は、国によって異なります。

トムテの呼び名

・スウェーデン:トムテ
・ノルウェー、デンマーク:ニッセ
・フィンランド:トントゥ

ヨーロッパの「ノーム」とトムテは、近しい存在だと言われており、「この名称なら聞いたことがある!」という人もいるのではないでしょうか。


とんがり帽子がトレードマークのトムテは、ノームの親戚のような存在です。
白雪姫に登場する7人の小人も、ノームがモデルだとされています。

Asuta
あの7人の可愛い小人たちも、とんがり帽子にひげがありますね!

トムテは農家の納屋に住みつき、納屋の家畜や家の中、子供たちを守ってくれる存在とされています。日本の座敷童子のような存在だと言えるでしょう。

ただし、トムテは気難しいという一面も持ち合わせています

干渉されたり、大事に扱われなかったりすると、へそを曲げて悪さをしたり、家の中を盗んで出ていってしまったりするのだとか。

ココがポイント

家に幸せをもたらしてくれるとされるノームですから、守り神として大切に扱いたいですね。

トムテが出現するのはいつ?

トムテは、北欧ではクリスマスの風物詩ともされています。

もとは1年を通して民家や農家に住む妖精であり、クリスマスに関わらず家に住みついている存在でした。
北欧の家庭では、クリスマスになるとトムテの好物であるミルク粥をそなえて、トムテにお礼をすると言い伝えられていました。

その後、赤いとんがり帽子がサンタクロースを連想させることもあり、サンタクロースのお手伝いをする妖精だとも言われるようになりました。

スウェーデンでは、トムテのことを「クリスマスに現れる妖精」という意味で「ユールトムテ」と呼んでいます。

家を守ってくれたり、クリスマスにはプレゼントをくれたりと、幸福をもたらす妖精だとされているのです。

クリスマスの代名詞にもなっているトムテ。

クリスマスの時期に北欧を訪れることがあれば、街中で可愛らしいトムテグッズを見かけることがあるかもしれません。

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ぜひお土産や記念として探してみてはいかがでしょうか。


もとは悪い妖精だった?

今では幸福をもたらす妖精とされているトムテですが、かつては悪い妖精として、悪魔と同類に扱われていたこともありました

北欧にキリスト教が入ってくるまでは、トムテは幸福をもたらす妖精と伝えられてきました。

ですがキリスト教が入ってくると、トムテだけでなくさまざまな妖精が悪魔という扱いになっていったのです

その後、アメリカのクリスマス文化の影響もあり、サンタクロースのお手伝い妖精として愛されるようになりました。

トムテの好きな料理

トムテの好物料理は、ミルク粥です。

北欧ではクリスマスに、ミルク粥のごちそうでトムテにおもてなしをする風習があります。

トムテが機嫌を損ねないよう、いつも家を守ってくれたりクリスマスにプレゼントをくれたりすることへのお礼もかねてミルク粥をごちそうします。

そんなミルク粥ですが、「ミルク粥」という名前の通り、お米とミルクを使って作ります。

 

材料(2人前)

・米:1/2合
・水:400ml
・牛乳:400ml
・バター:10g
・塩:大さじ1/4〜1/3
・砂糖:大さじ2
・シナモンスティック:1本
・レーズン:お好みの量
・アーモンド:お好みの量

作り方

1. お鍋に研いだ米、水、塩、バターを入れ、10分ほど煮ます。
2. 軽く沸騰したら、牛乳とシナモンスティックを入れて中火にし、焦げ付かないようかき混ぜながら20分ほど煮込みます。
3. 砂糖と塩を入れ、味を整えます。
4. お皿に盛り、レーズンとアーモンドをトッピングして完成です。

ミルクのまろやかさと砂糖の甘みで、優しい味わいのミルク粥。ぜひお家でも作ってみてください。

トムテが登場する北欧の物語3選

家の守り神として、北欧の人々に愛されてきたトムテ。

そんなトムテが登場する世界観を味わいたい時は、北欧の童話や物語を紐解いてみてはいかがでしょうか。

Asuta
トムテが登場する童話3選を紹介します。

『トムテ』 ヴィクトール・リードベリ作

『トムテ』は、19世紀のスウェーデンの詩人、リードベリによるトムテの物語です。


農家の納屋に住みながら、そこに住む人々を何世代も見守り、そっと手助けしてくれるノーム。
家の人々もそんなノームに感謝や親しみを込めて、ミルク粥のお礼をします。

ノームと人々のあたたかな関係性に触れながら、命の始まりと終わりについても考えさせられるような物語です。

『おもちゃ屋へいったトムテ』 エルサ・ベスコフ作

『おもちゃ屋へいったトムテ』は、家の床下に住みついたトムテ一家のいたずら息子、ヌッセの物語です。作者はスウェーデンの児童文学作家、エルサ・ベスコフです。


ヌッセがトムテ人形を着て遊んでいると、人形だと間違われておもちゃ屋に売られてしまいます。

ショーウィンドーで人形のふりをしている最中、うっかりあくびをしたのを男の子に見られてしまい……という、ちょっぴり笑えるストーリーです。

いたずら好きのヌッセが病気の男の子に元気を与える、心温まる物語となっています。

『ニルスのふしぎな旅』 セルマ・ラーゲルレーフ作

『ニルスのふしぎな旅』は、ノームにいたずらをして怒らせてしまい、体が小さくなる魔法をかけられてしまう男の子ニルスの冒険物語です。


空を飛んで畑や森を見下ろしたり、動物たちとおしゃべりしたりと、いきいきとした描写と世界観が魅力的な物語となっています。

まとめ

トムテは、住みついた家の人々を守ってくれる、守り神のような存在の妖精です。

クリスマスの代名詞でもあり、サンタクロースを手伝う妖精とも言われています。

可愛らしい見た目と働き者な性格とはうらはらに、気難しい一面もあるトムテ。
家を守ってくれるお礼にミルク粥をごちそうして、トムテと共存してきたと言い伝えられています。

家でミルク粥やトムテ人形を作ってみたり、トムテが登場する物語を紐解いたりして、トムテが登場する北欧のあたたかい世界観に触れてみてはいかがでしょうか。


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